グレイズ・アナトミーブログ: 2011年11月
一泊旅行の道中、アリゾナが運転する車が前から来たトラックに衝突し、助手席に乗っていたカリーは頭と胸に重傷を負い瀕死の状態に! シアトル・グレース・マーシー・ウェストのスタッフが、搬送されてきた彼女の治療に総出であたる中、動揺するマークは担当を外れるよう言い渡されてしまう。処置は急ピッチで進められるものの、カリーの出血はひどく、その上陣痛まで始まってしまい…。そんな中、カリー自身は、大ケガを負った自分の姿を客観視するように幻想を見ていた。
ついにやって来ました! 今シーズンの目玉、ミュージック・エピソード。
(1)"Cosy in the Rocket"
前回、旅行に行く途中、車でトラックに衝突したカリーとアリゾナ。アリゾナは軽傷だったものの、カリーの方はフロントガラスから投げ出され、頭と胸に重傷を負ってしまいました! そんな中、カリー自身は、幽体離脱したかのように大ケガを負った自分を客観視。「グレイズ・アナトミー」のテーマ曲である"Cosy in the Rocket"を口ずさみます。さあ、いよいよミュージックのスタートです!
(2)"Chasing Cars"
すぐさま病院に搬送されたカリーは、待ち構えていた仲間たちにより治療を受けます。そして、幻想の中で歌い始めます。 曲は、シーズン2の最終話で使われた「グレイズ」を代表する1曲、"Chasing Cars"。処置にあたるオーウェン、ベイリーも歌に加わります。
(3)"Breathe (2AM)"
事故を起こしたアリゾナはもちろん、カリーの親友であり、彼女のお腹の子の父親でもあるマークは激しく動揺。リチャードから担当を外れるよう言われてしまいます。打ちひしがれて涙を見せるマーク…。この時のマークの涙、見ているのが辛くて。そんな中、レクシーはマークに寄り添って歌います。曲は、"Breathe (2AM)"。シーズン2の#17「死の予感 PartII」の挿入曲です。
ほどなくしてカリーのオペが行われ、デレクが硬膜下と硬膜外血腫を、オーウェンとベイリーが肝臓裂傷を処置します。ルーシーは胎児をモニター。ところが、出血がひどい上に陣痛が始まってしまったから大変! 今回の治療の責任者であるオーウェンは、このままではカリーの体が持たないと判断。オペは中断され、カリーはICUで体力の回復を待ってから再オペに挑むこととなります。
聖書は、虐待的な結婚について何と言っていますか
(4)"How We Operate"
とにかく万全の体制でカリーと赤ちゃんを救わなくては…ということで、リチャードはLAからアディソンを呼び寄せます。陣痛をコントロールできないルーシーでは役不足との判断ですね。アディソン、久々のシアトルですが、みんなと近況報告し合う暇もなく、アテンディングたちとカリーの治療方針をめぐって激論を交わします。カリーが心配だからこそみんな興奮して声を荒げますが、それを制したのがオーウェンの歌。曲は、シーズン2の#26「闘うか、逃げるか」に登場した"How We Operate"。
(5)"Wait"
体力が回復するまで無事持ちこたえられれば、外傷性心室中隔穿孔のオペを受けることになるカリーですが、場合によってはその処置の間に胎児が死亡する恐れが…。先に分娩させるかどうかの判断は、マークとアリゾナに委ねられます。マークは、胎児の命よりカリーを優先すべきだと主張。アリゾナは、そんなマークの意見に同意できず、2人は激しい口論に。ついにマークは、「俺は父親だが、君は何者でもない」とアリゾナに言い放ちます。この一言は強烈。打ちのめされるアリゾナ…。その間、カリーのそばに寄り添いながらベイリーが"Wait"を歌います。エイプリルとレクシーもコーラスに参加。これは、シーズン1の#2「越えられないライン」で使われた曲です。
(6)"Running On Sunshine"
一同は、カリーの再オペに向けていったん休憩。病院で、自宅で、カップルたち(イーライ&ベイリー、オーウェン&クリスティーナ、ヘンリー&テディ、アレックス&ルーシー、マーク&レクシー、デレク&メレディス)は思い思いの時を過ごします(本来、ヘンリー&テディは単なる書類上の関係だし、レクシーのお相手はジャクソンのはずですが…)。そして、クリスティーナ、ルーシー、マーク、デレクを除くみんなと幻想の中のカリーとアリゾナは、シーズン3の#2「衝動は嵐のように」で使われた"Running On Sunshine"を歌います。緊張感に満ちたエピソードの中、ほっと一息ついて素直に楽しめる一幕でしたね。
ちなみに、エイプリルの声を担当している植竹香菜さんは、今回のミュージック・エピソードの中でこの曲が一番のお気に入りだとか。
さて、そんな中クリスティーナは、以前バークと行った処置を応用すれば、心室中隔穿孔を修復しつつ、胎児も救える可能性があると思い付き、それを提案。けれども、テディに反対されてしまいます。
(7)"Universe & U"
その頃、アリゾナは病床のカリーの横で、「お願いだから生きて!」と涙ながらに彼女の回復を懇願。そんなアリゾナと、目覚めぬ自分を客観視し続けるカリーは、シーズン2の#26「闘うか、逃げるか」で使われた"Universe & U"をしっとりと歌い上げます。
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(8)"Grace"
そうこうしている間に、カリーの容体が急変。ただちにオペが再開されることに。オペ室に運ばれていく間、シーズン2の最終話で使われた"Grace"をカリーが歌います。エイプリルとレクシーのコーラスと、ファンタジックな映像とがマッチして、とても美しいシーンに仕上がっていましたね。
(9)"How To Save A Life"
そして、カリーの2度目のオペがスタート。一同は、肺水腫を起こしているカリーを必死で救おうとします。けれども、脳で再出血が起き、胎児までもが危険な状態に。クリスティーナは、今こそ自分の提案する処置法に切り替えるべきだと主張。もちろん、ここでもテディは反対しますが、オーウェンもリチャードもクリスティーナを支持。テディを交替させ、その後の処置をクリスティーナに引き継がせます。
ここからは、「グレイズ」の代表曲の1つである"How To Save A Life"(シーズン2の#21「迷信」の挿入曲)の大合唱。同時に、それぞれが自分の仕事を着実にこなしていきます。結果的に、クリスティーナの処置は成功するものの、カリーの容体は不安定に。アディソンは緊急帝王切開を開始します。でも、カリーの赤ちゃんはまだ23週目だったこともあり、取り上げた小さな女の子には息がなく…。見学室からオペを見守っていたマークとアリゾナも、この時ばかりはじっとしていられずオペ室へ! アリゾナは処置に加わって赤ちゃんを救います。一方で、いったんは心肺停止に陥ったカリーも無事蘇生。よかった~!! この一連のオペシーン、何度見ても涙腺が…。
こうしてカリーのオペは終了。けれども、脳に損傷があった場合、カリーは永遠に目覚めない可能性も…。まだまだ予断を許さない状況の中、アリゾナとマークは和解します。
その頃メレディスは、妊婦のカリーに嫉妬していたことをデレクに告白。自分には不妊という試練を与えられ、幸せの絶頂だったカリーは事故に…。メレディスは、そんな運命のいたずらを呪って涙します。このシーンでのメレディスの演技、リアリティにあふれていましたね。メレディスを演じるエレン・ポンピオは40歳での高齢出産でしたから、もしかして赤ちゃんが欲しくて涙した日々が彼女自身にもあったのかも…、と思わず想像してみたり。
私はシャワーをホスティングしています場合、私はカップルにプレゼントを買うのですか?
(10)"The Story"
意識の戻らないカリーに付きそうアリゾナは、「赤ちゃんがあなたを捜している」と呼びかけます。この時もまだ幻想の中で自分を客観視しているカリーは、「グレイズ」の常連アーティストであるブランディ・カーライルの"The Story"を歌いながら、生まれたばかりの赤ちゃんの姿を笑顔で見守ります。
一方で、今回の一件でレクシーがまだマークを想っていると悟ったジャクソンは、「元彼に未練がある女をただぼーっと待つようなタイプじゃない」とレクシーにキッパリ。でも、レクシーはジャクソンとの関係を続けることを選択します。
また、オペで自分の意見を通したクリスティーナに腹を立てたテディは、「もう指導できない」と彼女に言い渡します。
そして、エピソードはいよいよクライマックス! カリーは引き続き"The Story"を力強く歌い上げながら、自らが横たわるベッドを揺らします。「目覚めなさい!」と言うかのように。そんな彼女自身の歌声の力なのか、カリーはついに覚醒。第一声はアリゾナへのプロポーズの答え、「結婚する」でした!! これでようやく一安心。怒濤の展開を見せたミュージック・エピソード、アリゾナの笑顔と笑い声が締めくくりました。
今回はこのように楽曲とともにエピソードを振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか? 製作総指揮のションダ・ライムズは、自身が大ファンと公言しているドラマ「バフィー ~恋する十字架~」のミュージック・エピソードみたいな仕上がりにしたいと言っていたようですが、それに匹敵する、いや、それを上回る出来だったんじゃないかと思います。現地アメリカでは賛否両論があったようですが、個人的には大満足でした!
そして、今回のミュージック・エピソードを、歌も含めて日本語に吹き替えるというスペシャル企画を実現させてくれた、カリー役の田村聖子さんをはじめとする日本語版キャスト、そして日本語版制作スタッフの奮闘に拍手を送りたいと思います!
なお、今回、日本語吹き替え版で本編をご覧になった方、19日(土)午前9:00から字幕版の放送がありますので、ぜひこちらもご覧ください! オリジナル・キャストの歌声も必聴ですよ。注目すべきは、日本語版キャストとオリジナル・キャストの歌声に似ている箇所が結構あるところ。もともと、オリジナル・キャストの声質を配慮して日本語版のキャスティングが行われていますから、当然と言えば当然なんですが、聞き比べてみると本当に面白いです。
ちなみに、日本語吹き替え版は23日(水)午前7:25からリピート放送がありますので、もう一度この感動を味わいたい方はこちらもぜひ!
【トリビア:ゲスト】
アディソン役のケイト・ウォルシュがゲストとして登場!
【トリビア:原題】
今回のエピソードの原題「Song Beneath the Song」は、Maria Taylorの曲"Song Beneath the Song"からの引用。
【注目のセリフ】
「俺はミケランジェロ」by マーク
……笑っていられたのはこの時まで。このあとカリーが…。
「ここはシアトル・グレース・マーシー・デスだ。ってことはルーシーも…」by アレックス
……エヴァ、イジー、ジョージ、確かにいろいろあった病院だけど"デス(death)"って…。
【カリーの一言】
人体のうち脳は最も謎めいている
学習し、変化し、順応する
視覚や聴覚、それらを伝達し、愛情を感知する
魂を司っているのかも
どれだけ研究を重ねても、頭蓋骨の内側で脳細胞がどう機能しているか、完全には突き止められない
そして脳は、損傷を受けた場合、そう、さらに謎めいたものとなる
【医療用語MEMO】
肺水腫
血液の液体成分が血管の外へ滲み出し、肺血管外の水分量が異常に多量に貯留した状態のこと。溜まった水分により、呼吸不全に陥る。
カリーの場合は、この肺水腫が急激に進行する電撃性肺水腫に陥った。
腹部コンパートメント症候群
腹腔内の大量出血などによって腹腔内圧が上昇し、呼吸・循環障害を生じる病態のこと。
カリーは肺水腫を起こすと同時に腹部コンパートメント症候群になり、緊急オペを受けた。
アプガースコア
出産直後の新生児の健康状態を表すスコア。0~2-点が重症仮死、3~6点が軽度仮死、7点以上が正常とされる。
カリーの赤ちゃんは、出産直後アプガースコアが「0」だったので、相当危ない状態だったということになる。
【曲情報】
♪"Cosy in the Rocket"
歌うのはカリー。原曲のアーティストはPsapp。
♪"Chasing Cars"
歌うのはカリー、オーウェン、ベイリー。原曲のアーティストはSnow Patrol。
♪"Breathe (2AM)"
歌うのはレクシー。原曲のアーティストはAnna Nalick。
♪"How We Operate"
歌うのはオーウェン。原曲のアーティストはGomez。
♪"Wait"
歌うのはベイリー、エイプリル、レクシー。原曲のアーティストはGet Set Go。
♪"Running On Sunshine"
歌うのはカリー、イーライ、オーウェン、ヘンリー、アレックス、ベイリー、テディ、アリゾナ、レクシー、メレディス。原曲のアーティストはJesus Jackson。
♪"Universe & U (Acoustic)"
歌うのはアリゾナ、カリー。原曲のアーティストはKT Tunstall。
♪"Grace"
歌うのはカリー、エイプリル、レクシー。原曲のアーティストはKate Havnevik。
♪"How To Save A Life"
歌うのはオーウェン、メレディス、テディ、ベイリー、マーク、アリゾナ、レクシー、エイプリル、アレックス、カリー。原曲のアーティストはThe Fray。
♪"The Story"
歌うのはカリー。原曲のアーティストはBrandi Carlile。
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